チエコ2020応募アイデア②「Simple paper mask」
- コロナウィルス禍の中で現れた提案かと思います。飛沫をどれぐらい止められるかが気になるところ。その簡単な実験が提案できるとよいと思います。(宿谷昌則 東京都市大学名誉教授 ※審査委員長)
- マスクというと不織布を使ったものがほとんどです。不織布が品切れなので手作りの布製マスクが作られています。今回のご提案では、不織布でも布でもなくて紙を使っています。不織布よりもずっといいと個人的には思います。不織布はプラスチックで、呼吸のたびにマイクロプラスチックを大量に吸い込みます。マイクロプラスチックのサイズはミクロンサイズ(10ミクロン以上)、サブミクロンサイズ(0.1~10ミクロン)のものだけではなく、ナノサイズ(10~100ナノメートル)やサブナノサイズ(0.1~10ナノメートル)のものまで含まれます。ナノサイズ以下だと、腸や肺から吸収されて、血液に混ざり身体の隅々の細胞まで送り届けられてしまいます。ティーバッグはほとんど不織布製ですが、ティーバグで淹れた紅茶一杯に数億個のマイクロプラスチックがカウントされたという報告をご存じと思います。紙のマスクの方が安心ですね。紙のデメリットはもちろん有ると思いますが、デメリットを補って余りあるメリットがあると思います。ボタンで付け替えというアイディアもいいですね。とてもオシャレなデザインになっていると思います。マスク不足に触発されてのアイディアだと推察しますが、発明の才能が豊かとお見受けしました。マスク以外にもエレガントな発明をなさってください。(藤村靖之 非電化工房代表)
- 使い捨てマスクではなく、使い続ける部分と使い捨てる部分を分けて作るアイディアはいいと思います。もともと使い捨てる素材のペーパーナプキンやキッチンシートを使い捨てる部位に用いるのはいい。それにカラフルなものを使えばおしゃれにもできる。洗って使う布マスクより清潔感もあるが、実際の効果は果たしてどうかな? (吉岡 淳 カフェスロー代表)
- ここ数か月はコロナ禍でマスク不足が社会的な問題になっていますが、それを予見したような作品です。今はマスクを手作りしたくてもゴムや生地が売り切れてしまったり、販売している手芸店などが自粛で休業中なので入手が困難です。それをキッチンペーパーで作るとは目の付け所が良いですね。しかもデザインもおしゃれです。不織布マスクはプラスチック製品だそうですので脱プラスチックという点でも環境に貢献しますし緊急時には良いかと思います。(フジイチカコ ソーラー女子・染織作家)
- このアイデアを応募いただいた頃は、現在ほどマスクを自分で作ろうという機運が世の中にまだあまり見当たらない時期でした。現在、多くの方が手作りマスクを作っていることを考えると世の中の動きを読む力があったと感じます。また、毎日取り替えたいパーツと恒常的に使えるパーツに分けて考え、取り替える部分は着替えにも似た楽しみを味わえますね。ペーパーマスクとありますが布でもできそうですね。これ、優れものだと思います。(神田雅子 つなが~るズ)
- このマスクで、ウイルスや花粉が厳密に防げるかというとそうでもないと思いますが、この耳にかける紐部分を常に携帯していれば、非常時に紙があれば、すぐにマスクができるという便利グッズだと思いました。たとえば、Covid-19が終息になっていない状況下で、地震や台風などの災害時、避難所等で、マスクが必要になった時に、すぐには間に合わない。そういう時にこの紐部分を持っていれば、覆う紙や布に切り込みを入れてサっとマスクができる。そういう使い方ができるのではないでしょうか。ゴミを減らすというより、緊急事簡易マスクとして商品化したらいかがでしょう。私も作って携帯してみたいと思います。
(濱田ゆかり つなが~るズ)
- デザインがとても可愛らしいですね。ゴム部分とマスク本体を分けるのは合理的です。ただ、紙だとやはり使い捨てになります。今回、コロナ禍で多くの人が様々な材料でマスクを作り出したのはすごいことです。暮らしの中の手仕事がこのように見直されていって欲しいものです。(林美樹 つなが~るズ)
- 甚大な被害をもたらしたコロナ禍は、一方で思いもよらぬトレンドを生み出しました。マスクのファッション化もそのひとつですね。ネット上で紹介されている手作りマスクは、ステイホームの時間を楽しくさせてくれました。このアイデアも、とても独創的で素敵なマスクです。何より、大きさをカスタマイズでき、裁縫に慣れていない人でも簡単にできるのがいいですね。どこの家にもある、使っていないペーパーナプキンを活用すれば「もったいない」を解消できます。個性的な色や柄のものを購入しても楽しいと思います。
(平山友子 つなが~るズ)